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野口力先生のこと

学生時代、オーケストラの授業でお世話になった、野口力先生(ティンパニー奏者)の訃報を、船上で友人からのメールで知りました。
昔気質の「楽隊ノリ」のオケマン、ワイ談好きで、ティンパニーロールでのクレッシェンドが早すぎると、耳元で「早漏気味だぞ…」と囁いてこられたり、「ベートーベンの本番前夜は、いくら溜まってても『本番』はヤルなよ。音にコシがなくなるからな」とか、いろいろな名言を記憶しています。
僕は野口先生の個人レッスンを受けていた生徒ではないので、ガッツリした徒弟関係ではなかったけれど、少し遠くから僕に目をかけてくださっているような先生の視線を(おこがましいけれど)ずっと感じていました。ある日、何かのコンパで先生が泥酔して「片岡、オマエは○○(活躍している大先輩の名前)以上だ。なのにどうしてちゃんとやらない!プロオケに入るんだ。オレはオマエのピアノも聴いている。媚びた歌い方をしないのがいい。オケをやるんだ。やらないならインドに行け」とか(笑)いろいろ言われました。
僕はといえば、オーケストラの奏者になる気はまったくなく、オケに関しては練習を全然しない生徒でした。僕の先行きを心配してくれていたのかもしれません。
先生の指導は、コワい感じや威圧感はなく、(ワイ談での例えを含めて)具体的で的確でした。たまに「ちょっと貸してみろ」と言って先生がティンパニーを叩くと、もの凄くグッとくる音が出て、他パート、弦楽器や菅楽器の音まで変わりました。あの体験は宝です。その頃先生は定年で読響を引退されましたが、(特にベートーベンを叩いたら)日本一のティンパニストだったと思います。今、あれほどの奏者はいるのかどうか…
僕はオケマンにならず、インドにも行きませんでしたが、いつか野口先生に聴かせても恥ずかしくない演奏をできるようになって、先生をライブにご招待したいと思っていました。でもそれは叶わないような気もしていて、その通りになってしまいました。

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